GwentのHomecomingがいよいよ近づいてきた(10/23リリース予定)ということで、ついにPTRが実施された。5日間と期間は短かったが、休日に被っていたため結構触ることができた。ここでは簡単な振り返りとデッキの備忘、強力に感じたカード等をメモしておく。
雑感
全体的に点数が渋めになり、1点の重要性が増した。Orderの登場により、戦場感の演出に成功しているのと、ゲーム性自体もよい意味で複雑になっているように感じる。
※新キーワードの説明については下記を参照。
一方、以下は公式フォーラムのご意見板であり、ここに各人の思いの丈が綴られているので詳細は割愛するが、ゲームそのもののテンポがだいぶ悪くなっている等、本番移行までには改善を期待したいところも少なくない。
印象に残ったカードたち
ほぼ全てのカードがテキスト修正されているため、未だに全てを把握も使用もできていないが、特に印象に残ったカードをいくつか紹介したい。
ゾルタン:調教師
デューダは列2ダメージか2ブーストを選択可能。この対象数に制限がないため、列上限9体出ていれば18点の動きになる。敵を1列に揃えるのは難しいが、自陣を揃えるのは容易なため、驚異的な打点に。
アイセングリム・フルチアーナ
エルフデッキに問答無用で採用できる。最初に出しても最後に出しても優秀だが、ボディは4点と落ちやすいため、エルフを並べきってから全体バフとして出す方が強そうか。
祖先のエール
まずそもそもアーティファクトが強い。このアーティファクトはクールダウンが2あるが、除去されなければかつての大剣のようなバリューを産み出すため、ロングラウンドで非常に強力。最強アーティファクト2枚の1枚。もう1枚も続く。
シヒル
まずそももそも(略)。下位互換で「最高級の槍」があるが、それでも十分に強いのに、敵を破壊できればダメージが増えていくというぶっ壊れた能力を持っている。先述の通常の槍と合わせることで簡単に5点ぐらいまでは育つ。アーティファクトが強いことが2日目ぐらいには認知され初め、アーティファクト破壊系のメタカード採用も急激に増えた。本番ではどうなるか。
不死鳥
ユニットの中ではかなり採用率が高いであろう1枚。疑似継戦のような効果を持ち、1ラウンド目に出せれば各ラウンドで5点として再出現できる。ただし、ラウンド開始時点ではアーティファクト状態なので、上述の通りアーティファクトメタが多い現状では不死鳥に変身する前に破壊されるということも増えてきた。とは言えとりあえず入れとけ枠であるのは間違いない。
イムレリス:安息日
旧Gwentで散々物議を醸したイムレリスはHomecoming後も比較的強力。自陣のユニットが最強という条件は付くが、クールダウン1(つまり毎ターン打てる)で2点飛ばし続けられるのは脅威。エレディンのリーダーアビリティの耐性付与との相性もよい。見かけたらなる早で落としたいという点では相変わらずだ。
ヴライエフ
マンゴネルとセットでしか見たことのなかった顔だが、Homecoming後は両隣の兵士アビリティを再発動させるという能力に。両方というのが非常に強く、10点以上のテンポプレイになることは少なくない。ニルフガードには兵士カードが多いので、採用しやすい。
黄金の泡
これが強いのはゾルタン調教師と同じ。ブロンズ最高コストカード。
囁きの丘
コピーを出す系カードが悪さをするというのは某プリーストにて広く知られているところ。不死鳥やルーヒンを増やす動きは対戦相手のストレスを加速させる。
シリ
能力は以前と不変。Homecoming後は6点を簡単に出せなくなったため、通りやすくなったという意味で強力。
カランシール
コピーを出す系カードが悪さをするというのは(略)
スワース
ダメージ量が可変という面白い効果のカード。ブロンズで公開の数は簡単に稼げるため、終盤には10点越えのダメージになることも少なくない。それほど巨大なユニットがいるのかというのはまた別のお話。
レジス
とうとうGwentでも冒涜をケアする時代が来てしまった。初日から話題になったが、見た目通りに雑に強く、不死鳥ほどではないにせよ、比較的とりあえず入れとけ枠ではある。性能に反してコストが安いのも何かがおかしい。
サイクロプス
こいつも能力は以前と不変。アルズールの雷撃が5点止まりなのにモンスター勢力はこいつのおかげでかなり大きな単体除去を使える。そういった意味で強力。
ドラムンドの女王近衛兵
とうとうGwentでもPatronをケアする時代が来てしまった…と見せかけて、Orderなのですぐに増えるというわけではない。ただし迂闊に殴ってはいけないという点では同じで、ブロンズなので簡単に復活してくる点も注意が必要。
爆弾投げ(新カードのため、日本語名は仮称)
テックカードの類だが、先述の通り、アーティファクトが強力なため、無条件に破壊できるこのカードは使い勝手が良い。ちなみに勢力によっては同じくアーティファクトを破壊する能力を持った上位互換がいる場合もある。こいつはニュートラルなので誰でも使える枠。
ディメリティウムの枷
ユニットが残ることが多くなったため、封印の価値が相対的に上がったと感じる。雷撃が6コスト5点なのに対し、こちらは5コスト3点プラス封印と、微妙にコスパがいい(気がする)。5コスト枠としては1枚ぐらい入れてもいいんじゃないの枠。
ワイバーンの鱗縦・最高級の槍
そもそもアーティファクト(略)。
ディアラン旅団
公開軸でデッキを組めばめくれることは少なくない。その割に5点というのが大きく、かなりのテンポカード。マリガン事故という代償が裏目にはなるが、それにしても点数高いなというカード。
死体投射機
牛のタイマーが1になり、1手で対応を強要することができるようになった。自陣を殴る手段がなかったり、手頃な低戦力値カードを手から出せないとかなりの点数を持っていかれる可能性がある。
テルショックの動物使い
墓地の野獣の枚数だけブースト分が増えるのだが、現状ではゲルメインから出る牛等のトークン系も消滅しないため、簡単に野獣の枚数を稼ぐことができるので終盤のこいつは10点以上を出してくる。例によってブロンズなので何度も出せる。
デッキまとめ
いくつかデッキを組んだので、備忘としてまとめておく。少なからず修正が入るだろうからリリース後もそのまま使えるとは限らないのでご注意。
ニルフガード
公開ウィッチャーズ
公開軸とウィッチャーの組み合わせ。常にハイテンポな動きができる、旧Gwentのテンポカルヴェイトのようなデッキ。インペリアルゴーレムやティボルはそのベースの高さゆえ公開能力のジャウストに勝つための要員でもある。ケレセス公爵(ヴェセミル:指導者)は強力だが、バフが載ったあとのウィッチャー3人衆はイグニのいい的になることは注意。
北方諸国
亡霊北方
かつての呪縛が一部亡霊(Specter)に変更されたため、名称も変更。Specterタグは現状ではやや少ないのだが、ケイドウェンの亡霊兵を増やすことができればドラウグが強い。サブリナは亡霊兵の攻撃の非常にいい的であり、黄泉の女魔術師も対象として使える。自陣を殴るのはテンポロスなように見えて、亡霊兵が増えてからバフが乗るので損はしていない。また、ヘンセルトはテキストを読むとデッキから1枚プレイと読めるのだが、実際は複数いた場合は全て呼んでこれる。このため、刺青隊の斥候で増やし、パヴェッタで墓地から全て戻してから呼び出すというムーブはぶっ壊れたムーブができる。旧サブリナの亡霊である北方限定の冒涜もこのデッキではかなりお得に使える。
人間北方
何を言ってるんだという名前だが、その名の通り、人間タグに寄せたヘンセルト。増やして一気に呼び寄せるというギミック自体は亡霊北方と同じ。対象はケイドウェン騎士。タグを寄せているため、ドップラーが高打点になりやすい。ブロンズ兵士勢はあまり強くないので、デッキパワーはやや低め。
スコイア=テル
エルフスワーム
エルフを並べてエリレンが出てきて…という旧Gwentのエルフデッキとほぼ同じ動きのデッキ。デッキリストはもっと洗練されたものがあると思うが、終始安定していプレイングが比較的容易なところもよい。
罠ファクト
ユニットは不死鳥とシリ:ノヴァだけという、古代のスペスコのようなデッキ。ネタが割れると封印されたりして自陣に何も出せなくなる。また、密偵カードを使われると墓地にユニットが残ってしまうため、シリ:ノヴァが復活しなくなるという致命的な弱点もある。とは言え使っていて楽しいデッキ。
スケリッジ
野獣破棄スケ
野獣を墓地に溜めて動物使いでフィニッシュするデッキ。Homecomingでは引ききれるデッキが少なくなったが、破棄効果のおかげで使い切り(もしくはそれに近いぐらい)ができるのも強み。アーティファクトや、それらに対抗するテックカードを採用する枠があまりないのが辛いところ。
女王近衛兵パトロン
通称パトロンの女王近衛兵デッキと自傷を組み合わせたデッキ。簡単に自陣の点数を伸ばしやすく、また、ヘイマイの女神官やヨアンナ等が自傷分を補ってくれる。破棄スケと同じく敵陣への干渉能力は低い。
モンスター
ビッグモンスター
イフアラクアックスでスピアチップを呼んでくる動きを絡めた大型中心のデッキ。イフアラの効果はコストの最高・最低を互いに引っ張ってくるため、敵側も高戦力値が出てくるとは限らないのがミソ。大型を継戦したり、サイクロプスの餌にしたり、終盤にグールで食って打点を出す。リーダーアビリティで10点になったグールでスピアチップを食えれば23点というHomecoming界最高峰の打点が叩き出せる。
他にも何度か見かけるアーキタイプがあり、3日程度でいろいろなことを考えるやつがいるもんだと感心する。読者諸氏の印象に残ったカードやデッキがあれば気軽にコメントください。そして改めて正式リリースに期待。
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