【MTGA】Magic The Gathering:Arena所感・紹介

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かの有名なMTG(Magic The Gathering)のライト版?的なポジションであるMagic The Gathering:Arena(以下MTGA)のオープンβが始まったということで、先日から少しプレイしている。大昔にほんの少しだけ紙を触ったことはあるが、10年以上前のことなうえ、新キーワード等が大量に出ているためほぼ初心者同然である。

1,2週間プレイしてみて感じたことや構築済みデッキの紹介等を記載しておく。

※すぐ上にも書いたが、ほぼ初心者なので多分に認識誤り等を含んでいる可能性がある。気づいた点があったらコメント等でご指摘いただけると幸いである。

公式はこちら

magic.wizards.com

プロコン

Pros

  • ルールが複雑とされるMTGの挙動をいい感じに処理してくれるのでプレイに集中できる
  • カードセットが絞られている(らしい)ので、初心者でもとっかかりやすい
  • 無料での配布デッキがそれなりに豪華(環境トップTierデッキではないと思うが、しっかりコンセプトを持って組んであり、ある程度のレベルまでは戦えそう)
  • マッチングが早い(プレイ人口が多い)
  • UIはまぁまぁオシャレかつ十分わかりやすい
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    HSライクなプレイ中画面

Cons

  • カードセットが絞られている(らしい)ので、慣れている人には物足りないかも?
  • シールドやドラフトといったモードの説明がほとんどない
  • フレンドシステムがないためフレンドマッチができない
  • 観戦もない
  • チュートリアルのテンポが悪い(ただし即コンシでSkipできるという噂も。※10/17追記:右上オプションからコンシードではなくSkipが選べるとのこと)
  • クイックプレイで明らかに充実した資産を持つプレイヤーと当たることがある(HS等でも低ランクでガチガチの環境デッキに当たったりするので仕方ない)
  • ワイルドカードシステムにより、特定のカードをすぐに4枚集めたいときに困る(特にコモンとかが意外に簡単に揃えづらい)
  • デッキビルダー画面の視認性がやや悪い(狭いので、内容の一覧をぱっと把握できない)f:id:luwak1:20181015130422p:plain
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    デッキ画面では表示を2種類から選べるが、どちらもぱっと把握しづらい

序盤の動き方

おそらく以下のような形でやっていくことになるのではないか。

☆混色構築済みデッキの入手方法

チュートリアル終了後にクエストが出現(1回プレイする)し、達成するとランダムで1種類入手できる。これが5日続き、6日目には達成すると残り5種類がもらえるクエストが出現する。

  • 構築済みデッキを回してみてシナジーやメカニズムを把握する
  • ゴールドが溜まったらドラフトに挑戦してみたり、パックを開ける
  • 期間限定イベントに参加する
  • 入手したカードで構築済みデッキをアレンジしてみる
  • ワイルドカードでカードを増やしてデッキを強化していく
  • 歓迎パックは流石にお買い得

ドラフト・シールドモードをプレイすべきか

ルール整理

引用はいずれもMTG Wiki(http://mtgwiki.com/wiki/)より。

ドラフト

開封ブースターパックを1人3つ持ち、全員が指定されたパックを1つ開封し、そのうちの1枚を取り(これをドラフト、あるいはピックという)、残りのカードは伏せたまま隣のプレイヤーに渡す。その後、「回ってきたカードから1枚取って、残りを隣に渡す」を繰り返し、パックのすべてのカードを全員がドラフトするまで続ける。ドラフトしたカードは裏向きで束にしておく。

(中略)

この手順を3パックぶん繰り返し、自分がドラフトしたカードと好きな枚数の基本土地カードで40枚以上のデッキを構築する。

※なお、MTGAにおいてのドラフトはNPCと行う。デッキ構築後の対戦は対人。

シールド

開封ブースターパックをその場で開け、40枚以上のデッキ構築する対戦形式。

ブースターパックから出てきたカードをそのままデッキ構築に用いるという性格上、すべてのフォーマットの中でもっとも運の要素が大きい。

各プレイヤーに同数同種の未開封のブースターパックが支給され、これを用いてデッキの構築を行う。

平地/Plains島/Island沼/Swamp山/Mountain森/Forestは好きなだけ支給される。

ドラフトはピックしたカード、シールドは単純に開けたブースターパックの内容がコレクションに加えられる。

初心者にとってはドラフトやシールドモードはデッキ構築力が求められるため難しいと感じるのだが、やってみた感じ、ドラフトはプレイする価値があるように感じた。

ドラフトをプレイする理由

狙った色のカードを揃えやすい

通常のブースターパックでは当然ランダムにカードが封入されているため、特定の色のカードを揃えていくのは相応のパック数が必要になる。一方、ドラフトモードであれば勝つために必然的にシナジーを意識したピックになるため、色を絞ったピックになる。そのため特に集めたいと思っている色にフォーカスしてピックすれば通常のブースターパックよりもカードを集めやすいと感じた。

特に2018/10/15現在行われているドラフトのラヴニカは2色推しなパックでもあるので、構築でも使えるような2色デッキ用のカードをピックしやすい。

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「Response//Resurgence」や「Swiftblade Vindicator」のようなボロスデッキに必須級のカードがピックできてありがたい
余剰でラッキーなカードを拾える可能性がある

最終的に40枚のデッキを組むことになるので、ピックしたカードの何枚かは使えない(逆に言えば使わなくてよい)。ピック方針としては赤白で行く、とした場合でも赤も白も無い場面があったりするし、赤白で大してほしいカードがないが、他の色で今後の構築等で使えそうな優良カードがあったりすることがある。こういったときにとりあえずもらっておけるというのはありがたい(ドラフトの戦略としてこういうことをやってよいのかは知らない)。

構築済みデッキ紹介

混色10種類デッキについて、簡単な印象をまとめておく。繰り返すが初心者の印象であるうえ、あまり回していないデッキもあるので参考程度に。

青赤(Wrath of Mages)

おすすめ度:★★★☆☆
デッキリスト

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コンセプト

クリーチャー以外の呪文が多く積まれている、呪文重視デッキ。主に赤が除去やフェイスへのダメージ、青が妨害やドローといった役割を担う。クリーチャーも呪文を使用することとシナジーのあるものが多い。主力はたぶん「Enigma Drake/奇怪なドレイク」。

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クリーチャーは飛行持ちや呪文シナジーがあるので使いやすく、終盤は直接火力で削り切るプランもあるのが強み。一方で単体除去は豊富だがAOEがないので、小型~中型を横展開してくるデッキへの対処が厳しそうだと感じた。 テンポメイジみたいなコンセプトに見えて、テンポメイジほどのテンポはない。

青緑(Jungle Secrets)

おすすめ度:★★★★★
デッキリスト

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コンセプト

マーフォーク種族シナジー特化デッキ。HSのマーロックをイメージすると近いか。カード単体ではあまり強くないが、並ぶと強い系。マーフォーク全体をバフできる「Merfolk Mistbinder/マーフォークの霧縛り」がキーカード。絶妙な設定の戦隊長。

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とにかくマナカーブ通りにクリーチャーを展開していけばあっという間に盤面を制圧できるパワーがある。敵クリーチャーをタップさせたり、手札に戻す能力のあるクリーチャーや青の呪文も含まれているため、最後の一押しという場面もゴリ押ししやすい。序盤からテンポよく並べられなかったり、バフを与える系のクリーチャーが除去されると単体の貧弱さゆえ一転厳しくなる。あまり見かけないが、AOEにも弱そう。とは言え、いくつか回した印象ではこの青緑デッキがブン回ったときに特に強力で、1戦が速いのでクイックプレイを回すのには適しているという印象。

黒緑(Saproling Swarm)

おすすめ度:★☆☆☆☆
デッキリスト

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コンセプト

Saproling(苗木)というトークンを大量に生成し、モリモリ食べることで強化されるクリーチャーや自傷を発動条件とする強力な呪文を使っていくデッキ。「Path of Discovery/発見の道」がこの戦略と非常に親和性が高い。

https://i2.wp.com/mtg-jp.com//img_sys/cardImages/RIX/440814/cardimage.png?ssl=1

「発見の道」を設置できればすごい勢いでデッキが回っていき、特に土地不足にはなりにくい。クリーチャーは全体的に小粒だが、苗木トークンをサクリファイスすることで強化されるシナジーがあるものが多く、サイズを大きくしたりもできる。トークンだけでは当然貧弱であり、逆に食べる側だけ来ても全く機能しないというシナジーありきのデッキゆえ、事故ると絶望的に弱いという印象。

青白(Artifacts Attack)

おすすめ度:★☆☆☆☆
デッキリスト

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コンセプト

アーティファクトクリーチャーで頑張りましょうというデッキ。以上。「Aethrshield Artificer/霊気盾の工匠」が強力なバフ効果を与える。

https://i2.wp.com/mtg-jp.com//img_sys/cardImages/M19/448543/cardimage.png?ssl=1

このデッキは回したことがないということもあり、特にコメントが思いつかないが、リストを眺めた感じではあまり強そうな感じがしない。特にアーティファクトクリーチャーはスタッツに対してマナ効率が悪いように見受けられ、バフが乗らないととても戦えないといった印象。こういうデッキもできるよね、という類のロマン寄りなのかな?

白黒(Eternal Thirst)

おすすめ度:★★★★☆
デッキリスト

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コンセプト

絆魂でライフ減らないマン。俺が不老不死の吸血鬼だ。白黒の絆魂持ちをてんこ盛りにしたデッキ。「Ajani’s Pridemate/アジャニの群れ仲間」は2/2/2と優秀なうえ、簡単に育つのであっという間に5/5や6/6といったサイズになる。

https://i2.wp.com/mtg-jp.com//img_sys/cardImages/M19/448546/cardimage.png?ssl=1

絆魂によるライフ維持、白の天使・黒の吸血鬼といった飛行持ちクリーチャー、黒の除去呪文などバランスがよく、はっきりとした弱点というのはあまり感じない優等生デッキ。「アジャニの群れ仲間」が育たないと明確なフィニッシャーは存在しないため、常に盤面の有利を意識したいところか。

白赤(Strength in Numbers)

おすすめ度:★★★☆☆
デッキリスト

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コンセプト

戦いは数だよって誰かも言ってた。パワー2以下のクリーチャーが大半を占めるアグロ系のデッキ。小型を横に並べて「Heroic Reinforcements/英雄的援軍」等の全体バフをかけて押し切ることを目指す。某乳首ドルイドのデッキでは死んでも2/2が出てくるが、このデッキでは流石にそれは出てこない。

https://i2.wp.com/mtg-jp.com//img_sys/cardImages/M19/448758/cardimage.png?ssl=1

しっかり1マナから4マナぐらいの時間まで間髪入れずにクリーチャーを展開し続けられれば数の暴力で押し込める勢いがある。飛行持ちはほとんど入っておらず、また除去系の手段も乏しいため、緑単等に序盤からサイズの大きなクリーチャーを置かれると途端に攻撃が通らなくなったりする。構築で強いとされるボロスデッキのパーツがいくつか入っているので、赤白勢としてはありがたい。

赤緑(Primal Fury)

おすすめ度:★★★★☆
デッキリスト

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コンセプト

力こそパワーを地で行く、恐竜デッキ。序盤のマナ加速から早期に大型を展開する。あれ、この流れどこかで・・・マジックにマスター・オークハートは存在しないので一安心。マナ加速を前提にしているため重めで強力なカードが多いのだが、特に「Carnage Tyrant/殺戮の暴君」は書いてあることが異常に強い。

https://i0.wp.com/mtg-jp.com//img_sys/cardImages/XLN/436530/cardimage.png?ssl=1

5マナ以上のカードはスタッツも高く、Trample持ちも多いため、一方トレードをしながらフェイスにダメージを入れることもできて強力。マナ加速をしている間の盤面が貧弱なのと、そもそも加速できないと相手のやりたいことを鑑賞する会になってしまうのは某乳首と同じ。

白緑(Auras of Majesty)

おすすめ度:★★☆☆☆
デッキリスト

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コンセプト

バフを得意とする2色で組成されたバフバフデッキ。バフとシナジーのあるクリーチャーが多く、盤面にクリーチャーが残ってさえ入れば強力な盤面を維持しやすい。「Satyr Enchanter/サテュロス結界師」は対象を問わず、エンチャントを使用すれば発動するのでドローソースとして優秀。

https://i2.wp.com/mtg-jp.com//img_sys/cardImages/M19/448765/cardimage.png?ssl=1

絆魂持ちにバフをかければライフもキープし続けることができ、警戒持ちにバフをかければ攻防両用の使い勝手のよいクリーチャーとなってくれる。特殊なギミックはないので、初心者でも使いやすいタイプのデッキ。一方、全体に薄くかけるバフではなく、縦に強くかけるタイプのバフが多いため、単体除去系で簡単に止まってしまうという弱点がある。また、バフという性質上、盤面にクリーチャーがいなければ何も仕事ができないので、一度盤面を失うとひっくり返すのは難しい。

黒赤(Chaos and Mayhem)

おすすめ度:★★★☆☆
デッキリスト

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コンセプト

緑黒に近しく、自陣を自傷することをトリガーに強力な効果を発動することを狙ったデッキ。赤の軽量クリーチャーの代名詞であるゴブリンと、それにシナジーのあるカード類が含まれている。特徴的なのは赤の呪文である「Act of Treason/反逆の行動」で、敵ユニットを奪ってから自陣の自傷要員とする動きが非常に強力。実質確定除去。

https://i1.wp.com/mtg-jp.com//img_sys/cardImages/M19/448668/cardimage.png?ssl=1

元々のデッキにも死亡時にトークンを残したり、再度召喚できるカードが含まれているので、自傷先で困ることはそんなにないが、とにかく「反逆の行動」自傷コンボが強い。「グレイブディガー」等で自陣の墓地からの復活もできるため、中盤以降も盤面を維持しやすい。単体ではスタッツが低めのクリーチャーが多い。他人のカード奪ってるんだから当たり前だよなぁ?

黒青(Walk the Plank)

おすすめ度:★★★☆☆
デッキリスト

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コンセプト

青と黒といういかにも人の嫌がることを率先してやります的な色の組み合わせだが、このデッキは海賊デッキという比較的シンプルなビートダウン系の構築。「Departed Deckhand/旅立った甲板員」はスピリットにしかブロックされないため、序盤からガンガン攻撃を通しやすい。

https://i2.wp.com/mtg-jp.com//img_sys/cardImages/M19/448590/cardimage.png?ssl=1

海賊も1枚ではやや貧弱だが、飛行や接死を持つものもあり、小回りが利く。1マナからマナカーブ通りに展開して畳み掛けたい。「悪魔王ベルゼンロック」が入っているが、あまりシナジー的なものはなさそうで、よくわからない。

終わりに

「マジックはやってみたけど難しそうで・・・」という声が多い気がする(実際私もそう思っていた)が、MTGAは挙動も軽快で、だいぶとっつきやすくなっていると感じた。もちろんルールはMTGなのでやり込めば深いプレイもできそう。

カードセットが絞られているので把握すべきカードがあまりにも膨大でないのは却って初心者にとってはよいと思う。

ある程度戦えるデッキがもらえるというのは非常に太っ腹で、無料でもしばらく楽しめるのは素晴らしい。やっていくうちにあれこれほしくなってくるのだけど。

やったことないけど興味を持っていただけた勢の皆さん、ぜひ一緒に始めましょう。

何か気づきや誤りがあったらコメントやTwitter等でご指摘ください。

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コメント

  1. cthulhu より:

    非常に非常にわかりやすかったです!参考にさせて頂きます!

  2. luwak1 より:

    >cthulhuさん
    ありがとうございます。励みになります。
    私も初心者なのですが、少しでも役に立つ所があれば嬉しいです。

  3. べーやん より:

    非常にわかりやすい解説、ありがとうございます。
    フレンド機能などについては今後のアップデートに期待したいですね。
    下記の項目について、
    →チュートリアルのテンポが悪い(ただし即コンシでSkipできるという噂も)
    7日前に始めた時点で、チュートリアル対戦中、右上のオプションから投了とは別にスキップのコマンドが選べたかと思います。

  4. luwak1 より:

    >べーやんさん
    ありがとうございます。とても嬉しいです。
    また、チュートリアルについての情報提供ありがとうございます。早速追記しておきました。

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